『Kilian(キリアン)』は、世界的コニャックメゾンとして名高いヘネシー家のご子息、キリアン・ヘネシーが手掛ける香水ブランドです。
ギリシャ神話に基づいた魅惑的なボトルデザイン、挑発的なネーミングなどなど、『Kilian(キリアン)』はフランス香水界きってのセクシーなフレグランスメゾン。
代表であるキリアン・ヘネシー氏自身も広告に積極的に参加しており、そのリュクスな世界観でセレブを筆頭に魅了し続けています。
香りのほとんどに「品のあるセクシーさ」が漂っていて、その高級感はやはり『Kilian(キリアン)』ならでは。
ヘネシー氏自身が経験した世界中の文化やアート、文学などからインスピレーションを得て香水を作り上げているそうです。
今回ご紹介するのは、その中で最もセクシーな香り「Moonlight in Heaven(ムーンライト イン ヘブン)」です。
ハネムーンをテーマに調香された、その魅惑的な香りを『Kilian(キリアン)』のリュクスな世界観とともにご紹介しましょう。
まるで一流ホテルのラウンジ。『Kilian(キリアン)』パリ
『Kilian(キリアン)』の香水は高級感があり良作が多いのですが、まずご覧いただきたいのが本場パリのラグジュアリーな内観です。
“真のラグジュアリーは、使い捨てで終わる事なく、世代を超えて受け継がれていくもの”
という考えのもと、最高級の空間にて最高品質の香りが用意されています。
ミニマリズムが浸透している消費世界で、これほどゴージャスさを保ち続けられるのも『Kilian(キリアン)』らしいところです。
もちろん、こちらでの接客や販売方法は大変気持ちの良いもので、カジュアルとは対極にある、最近では珍しいブランドでもあります。
パリの『Kilian(キリアン)』ブティックに訪れるたび、一流ホテルでサービスを受けているような、素晴らしい体験をすることができるのです。
おそらくこれも、創設者ヘネシー氏の意向でありましょう。
彼の究極のラグジュアリーを追求する姿勢と、大胆で形破りのアプローチが、自身の名を掲げた『Kilian(キリアン)』というブランドを名誉あるものにしているのだと思います。
南国のトロピカルに西欧のミルキーさを添えて。甘く危険なセクシー香水
Moonlight in Heaven(ムーンライト イン ヘブン)オードパルファム
トップノート:グレープフルーツ、レモン、ペッパーベリー
ミドルノート:ココナッツ、ライス、マンゴ
ラストノート:トンカビーン、ベチバー、ジャスミンサンバック
発表年:2016年
調香師:カリス・ベッカー
対象性別:ユニセックス
さて、「Moonlight in Heaven(ムーンライト イン ヘブン)」を調香したのは、Diorのジャドールを生み出したカリス・ベッカーという女性調香師です。
フワっと立ち上がる「品の良い美人香水」を作らせたら彼女の右に出る者はいません。
「Moonlight in Heaven(ムーンライト イン ヘブン)」も同じく、トップノートの柔らかさ、品の良さが秀逸です。
ただただ酸っぱいばかりのレモンとグレープフルーツを、どうしてここまで色気のあるフルーティノートに仕上げることができるのでしょう?
このオードパルファムは、ヘネシー氏自身がタイにハネムーンに行った際の「月明かりの夜」をイメージして作られました。
そのことから、単にフルーツの香りというよりは「カクテル」に似た甘さと洋酒の部分が的確に表現されているのです。
カクテルはちょっとした色気のある飲み物ですよね。
朝の爽やかな香りというよりは、日が暮れた頃に似合う艶っぽさと黄昏感があります。
そしてどこまでも上品で、ハイエンドです。
ありきたりな香料を使っていても高級感がほとばしる、『Kilian(キリアン)』にしか出せない妙技です。
そして、ミドルノートではココナッツやライスといった香料が南国の風を吹かすのですが、トロピカルすぎていないところにも注目です。
ココナッツ、ライス、マンゴのジューシーさが、洋酒っぽい香りにミルキーな風味を添えてしっとりと広がってくる。
しかしそこには、かすかにヨーロッパの壮麗さも加わっています。
東南アジアの雰囲気と西欧の雰囲気が気持ちよくミックスされた、「バカンスの良いとこどり」な香りです。
このミドルの酔いしれ感は特に素晴らしく、休暇中に人が開放的になる気持ちがとても綺麗に表現されているのではないでしょうか。
ラストノートも麗しく、月明かりのようにいつの間にか消えていきます。
その過程の「さりげなさ」は、これも一流メゾンにしか出せない技だと思います。
主張することなく、余韻を残しながら去っていく、これが素晴らしい香水の幕引きです。
明日のことなど案じず、今この瞬間を楽しむ。
蜜月を思わせる、甘く綺麗な香り。
しかし、あまりに美しくとろけるような香りのため、自身で制御することも必要です。
香り(異性)に没頭してしまうと、不幸になってしまいます。
危険な香りというのは本当に存在するもので、その筆頭が「Moonlight in Heaven(ムーンライト イン ヘブン)」と言えましょう。
30代以降の男女へ。オフィスは厳禁?!
「Moonlight in Heaven(ムーンライト イン ヘブン)」は使いやすい香りである一方、「妙な色気」を持っていますので、オンよりオフで大活躍することと思います。
引っかかりがなく、心地の良いクリーミーさは多くの人の嗅覚を喜ばせるものですが、それゆえオフィスなどビジネスシーンでは控えた方が良さそうですね。
年齢層は30代以降の男性、女性に。
性別関係なく、セクシーさを添えることができるでしょう。
ヘネシーがお好きな方、洋酒がお好きな方にもおすすめです。
ミドルノートで少しラムのような香りがしますので、カップルやご夫婦で楽しむのも良いと思います。
季節はあまり問いませんが、薄着の服装がいちばん「Moonlight in Heaven(ムーンライト イン ヘブン)」らしさが出て良いかもしれません。
旅先、海辺にもとてもよく似合う香りです。
まとめ
世にもセクシーな香り「Moonlight in Heaven(ムーンライト イン ヘブン)」をご紹介しました。
「品のある色気」を持ったフレグランスをお探しの方には、おそらく『Kilian(キリアン)』がピタリとはまるかと思います。
その中でも「Moonlight in Heaven(ムーンライト イン ヘブン)」は、香水上級者もうならせる美しくて危険な香りです。
このフレグランスを試して、ぜひ『Kilian(キリアン)』ワールドを楽しんでみてくださいね。