フランス・パリに本店を置く総合美容薬局『BULY(ビュリー)』。

天然素材のみで作られた水溶性のフレグランスウォーターや、ルームフレグランスといった香りのラインナップをはじめ、豊富な種類の植物オイル、スキンケア、さらにコームやブラシなどの美容アイテム、オーラルケア、メンズケアまで、ありとあらゆる上質な製品が並んでいます。

創業はなんと1803年。200年以上の歴史を持つ『BULY(ビュリー)』の製品は、フランスの研究室で開発される昔ながらのレシピや教えを忠実に守りつつ、最先端の美容技術によって製造されているのです。

その本店は、パリのセーヌ川にほど近いサンジェルマン・デ・プレ地区にひっそりと位置しています。

伝統を守りつつ洗練された『BULY(ビュリー)』の世界観は、ゲストを特別な気分にさせてくれるもの。ロマネスク様式のデザインと重厚感のある調度品が19世紀のフランスを彷彿とさせます。

『BULY(ビュリー)』では世界中から厳選した天然の植物成分を原料としています。特にフレグランスウォーターはアルコールフリー&水溶性なので、敏感肌の方はもちろん、髪の毛、お洋服へのシミなども気にせずに安心して使用できます。

スキンケア商品に関しても肌に優しい自然派コスメとして、防腐剤であるパラベンやフェノキシエタノールなど一切使用していません。

なかでも水溶性香水「EAU TRIPLE(オー・トリプル)」シリーズは、控えめな香りながらも持続性があり、ふんわり香らせたい大人の男女にぴったり。

2020年10月には、新しい香り「EAU TRIPLE OUD DE MEDINE(オー・トリプル・ウード・ドゥ・メディンヌ)」が仲間入りを果たしました。

“記憶と香りが織りなす、かつて旅した異国へのノスタルジー”をテーマにした「EAU TRIPLE(オー・トリプル)」シリーズに加わったのは、中東サウジアラビアをモチーフにしたエキゾチックな香り。

今回は、その熱い香りについて考察していきたいと思います。

地図を広げたくなるような、中東の魅力を感じて

出典:『BULY(ビュリー)』公式ホームページより

ノート:サフラン、バラ、アンバー、ムスク、パチュリ、サンダルウッド

発表年:2020年

調香師:不明

対象性別:ユニセックス

「EAU TRIPLE OUD DE MEDINE(オー・トリプル・ウード・ドゥ・メディンヌ)」は、初めて中東サウジアラビアを訪れた際のインスピレーションをもとに調香された香りです。

この香りは、どちらかと言うとサウジアラビアというよりペルシャと表現したほうが良いのかもしれません。

深い歴史と、熱気と、神秘性。その全てを感じさせる、『BULY(ビュリー)』でも類を見ないオリエンタルな香りです。

肌にのせるとまず、サフランの香りが一気に広がります。これは私たちにとっては少し慣れない、異国情緒にあふれた香りです。

まとってすぐ、「ここではない遠いどこか」にスリップしたような不思議な感覚に陥るでしょう。

そしてすぐ、バラの香りが漂います。

バラってこんなにハンサムだったっけ?と自問自答するほどカッコいい香りには誰もが驚かされるはず。サフランとバラの組み合わせが意外にもマッチしています。

優雅で可憐なローズ香水はたくさんありますが、「EAU TRIPLE OUD DE MEDINE(オー・トリプル・ウード・ドゥ・メディンヌ)」のバラは「棘」が見え隠れする、ハードモードなバラ。バラ、と書くより断然「薔薇」という表現の方が似合います。

実はペルシャ一帯(現在のイラン・サウジアラビア)はダマスクローズの原産国。

バラの原産国である周辺諸国では、今でも多くの種類のバラが栽培されています。なかでも最高の香りを持つのがダマスクローズなのです。

サフランとたくましいバラの香りに誘われ、迷い込んでしまった神秘のモスク。

ペルシャの熱風に惑わされながら、迷路のように入り組んだ路地には活気あふれるスーク(市場)が。

気が遠くなるほど深い中東の歴史、力強さ、神秘性をこの香りから感じ取れます。

アンバーとサンダルウッドがさらにオリエンタルさを深め、謎めいた雰囲気を醸し出しています。異国情緒にあふれていて、本当に旅したような感覚を味わえるでしょう。

思わず、地図を広げたくなります。

繊細というよりはエネルギッシュでダイナミック、無機質というより有機質。

少し男性的で硬質で、ふと香るアンニュイな表情とウッドの重厚感のバランスが絶妙な1本です。

シンプルで、装飾を外した時に合う香り

「EAU TRIPLE OUD DE MEDINE(オー・トリプル・ウード・ドゥ・メディンヌ)」に限らず、『BULY(ビュリー)』のフレグランスは水溶性です。お肌に優しく、香りのなかにもしっかりとした調和を感じさせる水性香水は、肌馴染みが最高です。

乳液状の香水なので、肌の乾燥を防ぎ、身体のどんな場所にもサッとひと塗りすることができます。その手軽さ、使い勝手の良さも魅力の一つ。上質な香りに加えてほのかに香らせることも可能なので、大人のたしなみとして最適な香りと言えるでしょう。

また「EAU TRIPLE OUD DE MEDINE(オー・トリプル・ウード・ドゥ・メディンヌ)」はユニセックスタイプですが少し男性寄りの香りです。

ワンピースやパンプスといったフェミニンなルックより、少々無骨な装いの方が似合います。無骨といっては角が立つようですが、この香りの個性が立っているため、むしろファッションはシンプルな方が良いかもしれません。

意外ですが、男性の浴衣姿、作務衣姿にもよく似合うと思います。

ちょっと職人気質を覗かせるような、寡黙な方でしたらより雰囲気が出て「EAU TRIPLE OUD DE MEDINE(オー・トリプル・ウード・ドゥ・メディンヌ)」の神秘的な部分が活かされることでしょう。

いずれにしても、この香りは30代半ば以降の男女にお似合いになります。

香水に「ライトさ」より「深み」を求めている方、甘さを一切省いたカッコいいウッド系フレグランスをお探しの方に強くおすすめしたい香りです。

まとめ

日本でも大人気の『BULY(ビュリー)』。

「自然由来」にこだわっているので肌にも環境にも優しく、心から信頼できるメゾンです。デザイン性も高く、オブジェのようなボトルも魅力的ですよね。

『BULY(ビュリー)』の豊富なラインナップから、きっと自分に合う香りを見つけることができるでしょう。

今回ご紹介した「EAU TRIPLE OUD DE MEDINE(オー・トリプル・ウード・ドゥ・メディンヌ)」は、希少な香りを扱う商人たちに出会うため、サウジアラビアを初めて訪れた時の思い出にインスパイアされた香りです。

神秘的で深い「EAU TRIPLE OUD DE MEDINE(オー・トリプル・ウード・ドゥ・メディンヌ)」、ぜひお気に入りのリストに入れてみてくださいね。