英国王室御用達のフレグランスブランドとして世界的に高い評価を得ている『PENHALIGON’S(ペンハリガン)』。
1860年代後半に創業者であるウィリアム・ペンハリガンがロンドンで理髪店を開業したのがブランドのルーツと言われています。
1872年には『ペンハリガン』初めての香水となる「ハマンブーケ」を発表。
その後、エレガンスを追求した名香を次々と生み出していきました。
エディンバラ公、ウェールズ公によるロイヤルワラント(英国王室御用達の認定)を賜り、今も世界的な賞賛を集めるブランドとして成長し続けています。
今回ご紹介するのは、イギリス生まれの『PENHALIGON’S(ペンハリガン)』でも最高級シリーズである「ポートレートコレクション」から、魔性の香りと言われる「The Bewitching YASMINE(ザ・ビーウィッチング・ヤスミン)」です。
ミステリアス美女をイメージした、「The Bewitching YASMINE(ザ・ビーウィッチング・ヤスミン)」はいったいどんな香りがするのでしょうか。
ポートレートコレクションとは?
まず、「ポートレートコレクション」を良く知らないという方のために、普段のラインナップとどう違うのか、簡単にご説明したいと思います。
2016年11月、『PENHALIGON’S(ペンハリガン)』より、イギリスの上流階級の秘密を表現したコレクション「ポートレートコレクション」が発売されました。
ブランドでは比較的新しいラインになります。
実は『PENHALIGON’S(ペンハリガン)』は、イギリスの伝統的なフレグランス・ブランドという一面とは別に、ヨーロッパの映画監督やオペラ演出家など、貴族の血統を引く芸術家たちを魅了してきたという一面も持ちます。
彼らにインスパイアされた、「劇場型フレグランス」が2016年11月に発表された「ポートレートコレクション」なのです。
値段設定は通常のラインより高めです。
しかし、香料はどれも最上のもの、ボトルキャップには、ヴィクトリア調の彫刻が施されているのが特徴です。
出典:『PENHALIGON’S(ペンハリガン)』公式インスタグラムより
また、ストーリー仕立ての世界観も興味深いものがあります。
「ポートレート・コレクション」の物語の舞台は19世紀後半、イギリスの田園地帯に建つ大邸宅です。そこに住むジョージ卿とその一族の人間像と、イギリスの上流階級の(複雑な)人間関係を香りで表現していくという画期的なコレクションなのです。
登場人物全員が香水となり、それぞれのキャラクターに沿った香りの特徴を持つという、今までになかったテーマ設定も魅力の一つと言えるでしょう。
ミステリアス美女、セクシーなオリエンタルノート
The Bewitching YASMINE(ザ・ビーウィッチング・ヤスミン)オードパルファム
トップノート:カルダモン、コーヒー
ミドルノート:ジャスミンサンバック、モミ
ラストノート:インセンス、タヒチ産バニラ、ラオス産ウード
発表年:2017年
調香師:マリー・サラマーニュ
対象性別:女性
ヤスミンは、「ポートレートコレクション」の登場人物の一人です。
設定はこうです。【ソフトで物静かな外見とは裏腹に、野心的な女性。彼女は兄と共にロンドンを訪問し、上流階級の男性との結婚を画策しています。】
美しく、そして自分が美人であることも知っている。それ故に処世術をも身に着けた、賢くて色っぽい女性のイメージです。
香りはセクシーなオリエンタル・ノート。
ただ重かったり、濃すぎたりすることはなく、かなり良いバランスでブレンドされていることが分かります。
出典:『PENHALIGON’S(ペンハリガン)』公式インスタグラムより
トップノートは、コーヒーと、世界最古にして「スパイスの女王」と呼ばれるカルダモンのコンビネーションで始まります。
カルダモンは、「爽やかで上品」「高貴」と評される香り。
それがコーヒーと組み合わさることによって、トップノートには珍しい、「知性」を感じさせる仕上がりとなっているのです。
ミドルノートはジャスミンとモミの香り。
先ほどのスパイシーさとジャスミンが綺麗に調和していて、「何この良い香り?!」と、気になってしまいます。まさに、ヤスミンの魔力に引っかかってしまったという感じで、どんどんその素晴らしいオリエンタルノートに引き込まれていくでしょう。
ラストはバニラとウードが肌に残り、アラビアンなお香のような香りに。
けれども清潔感はきちんと残したままです。
ヤスミンのイメージ通り、トップのスパイシーさは知性、そして野心全開ゾーンです。
そこからは甘く、誘うような香りで、もはや誰もヤスミンの魅力には抗えません。
「ポートレートコレクション」、もしくは『PENHALIGON’S(ペンハリガン)』でも一番ミステリアスな香りといっても過言ではないでしょう。
一味違う色っぽい香水、妖艶さ・知性を求める方へ
「The Bewitching YASMINE(ザ・ビーウィッチング・ヤスミン)」は、20代後半~40代の、ホルモンの成熟した、大人の女性にしか似合いません。
終始妖艶でインテリセンスもあるため、着けこなすのはなかなか難しいかもしれません。
しかし、妖艶な香水は数あれど、これほどエレガンスを伴っている香りを探すことも難しいでしょう。
あからさまに「性」に結びつくのではなく、もっと「駆け引き」のような心理戦、「あの女性は一体何を考えて、どこに居るのだろう?」といったような、究極のミステリアス性を放つのです。
ということで、もちろんビジネスやオンタイムには向きません。
ところが、デートやプライベートタイムにはその実力をいかんなく発揮するでしょう。
寝香水にも抜群に向いています。
また、オリエンタルノートの大体がそうであるように、秋冬の季節に良く似合います。
妖艶さ、エレガンス、知性、色気。
そういったワードが気になる大人の女性にはぜひ試していただきたい1本です。
まとめ
上質でユニークな『PENHALIGON’S(ペンハリガン)』のフレグランスは、数えきれないほどのラインナップを誇っています。
その中から自分にぴったり合う香りを選び、つけこなすことで、誰もが魅力を120%引き出すことができます。
大げさかもしれませんが、それほど上質な香りが集まっているということです。
今回ご紹介した「The Bewitching YASMINE(ザ・ビーウィッチング・ヤスミン)」の真鍮のボトルキャップは「猫」。
ミステリアス美女、そして猫のイメージのように、セクシーなご自身の一面を開花させて下さいね。