感度の高い男女の間で話題になっている、ニューヨーク発のフレグランスブランド『LE LABO(ル ラボ)』。
仏ロレアル社のフレグランス事業に従事していた、エディ・ロスキーとファブリース・ペノーの2人によって2006年に創立されました。
日本では東京、京都、大阪に店舗を構え、人気急上昇中の香りをいくつも抱えています。
ブランド名の由来は、店内にラボラトリー(調合室)があることから『LE LABO(ル ラボ)』と名付けられました。
‟香りの実験室”とも表現される店内では、香料の調合からボトリングまで行われています。
ミニマリストを思わせる内装、無駄を省いたボトルデザインなどなど、『LE LABO(ル ラボ)』現代のニーズにとてもマッチしたユニセックス香水ブランドと言えるでしょう。
その魅力は、クオリティにあります。
『LE LABO(ル ラボ)』は、利益を出すことよりも最高級の原料にこだわって品質を追求しました。
そのために世界的な実力を誇る調香師を選出し、トップ、ミドル、ラスト、すべての段階において香りを肌にのせたときに最高の状態になるように緻密に計算し、まとう人の身体の一部となるような自然で繊細な香りを創り出しているのです。
そんな『LE LABO(ル ラボ)』の最新作は、2021年11月に発売となった「THÉ MACHA 26(テ マッチャ 26)」です。
名前から分かるように、日本の「抹茶」にヒントを得た、グリーンティー香るすっきりとしたオードパルファムが仲間入りしました。
ここ数年、欧米を中心に抹茶人気がヒートアップしています。
日本生まれながら、抹茶の香りは世界のフレグランスシーンにおける「覇者」となりつつあるのです。
今回は『LE LABO(ル ラボ)』が提案する、新しい抹茶の香りをご紹介しましょう。
フランスを中心に日本の抹茶が大人気!新しい解釈も
フランスを中心とした西欧では、未だかつてない抹茶フィーバーが続いています。
パリのサロン・ド・テ(喫茶店)でサーブし始めた所もありますし、抹茶専門のスイーツカフェもオープンしました。
昔は「得体の知れない緑の飲み物」だったのですが、徐々に受け入れられ、今ではセンスが良くてお洒落な飲み物として認知されるように。緑茶と抹茶の違いを語るフランス人も現れています。
そのほろ苦く澄んだ香りは、心をほっとリラックスさせる働きがあると言われています。
もちろん、この香り高さを調香師が見逃すはずがありません。
配合される香料のひとつとして抹茶(もしくはグリーンティー)を見かけることはあっても、こうしてタイトルに「マッチャ」が冠するようになったのはここ数年のことです。
抹茶の、どんなところが彼らの心を掴んでいるのでしょうか。
日本の材料が西欧のフィルターを通した時、往々にしてそれが別物のように生まれ変わることがあります。
今回の「THÉ MACHA 26(テ マッチャ 26)」は、まさにそんな新しい解釈が加わった1本です。
繊細なアコード、イチジクと抹茶の絶妙な組み合わせ
THÉ MACHA 26(テ マッチャ 26)オードパルファム
トップノート:オレンジブロッサム、レモン、イチジク
ミドルノート:グリーンティーアコード
ラストノート:ベチバー、シダーウッド
発表年:2021年
調香師:不明
対象性別:ユニセックス
まず、この澄み切ったトップノートには驚かされます。
シトラス系の爽やかさだけではない、少しの甘みがあるのはイチジクのおかげ。
「抹茶」の先入観で香りを試せば、良い意味で期待を裏切られることになるでしょう。
ミドルノートでグリーンティーアコードにバトンタッチするのですが、そこに私たちが慣れ親しんでいる緑色の、香ばしい芳香はありません。
新緑の季節、生い茂った草木のイメージです。もちろん、日本ではない、どこか西洋の森です。見晴らしの良い森にいて、新芽に群がる蝶々を見ている、そして耳に入ってくるのは小鳥のさえずり。
太陽の光を浴びて嬉しそうにしている、そんな草木の香りが漂ってくるようです。
そしてその香りが軽薄にならないでいるのは、『LE LABO(ル ラボ)』が得意とするウッディノートがきちんとラストで着地するからでしょう。
「THÉ MACHA 26(テ マッチャ 26)」は、抹茶のコク、リフレッシュ感だけでなく、自然や大地を思わせるアーシーさが加わりました。
そのためしっかりと地に足を着けているイメージがあり、全体が浮足立っていません。
お茶がもたらす深いリラックス感に加え、なんとなく「所作」を思わせるきちんと感。
クタクタに疲れた仕事帰りや休日でも、この香りが癒してくれるはずですよ。
全ての人へ。最強に使いやすい万能型香水
「THÉ MACHA 26(テ マッチャ 26)」は、癖や重さがなく、非常にまといやすい1本です。しかし、ただただライトな香水という訳でもないので、香料や調香のクオリティを重視する人に特にお勧めです。
そこには、良質な香料だけが実現可能な、「鼻腔にスッと入る」感覚があります。
砕けていうと、鼻に引っかかることなく、生身である体が「心地よい」と認識するのです。
そのため、オフィスであっても電車であっても、オンでもオフでも場所は問いません。
年齢層も性別も人種も、全ての人にOKです。
さらにはフォーマルにもカジュアルにもいけるという、香水のカテゴリーの中ではかなりレアなケースです。
このようなところが『LE LABO(ル ラボ)』の持ち味とも言えるでしょう。
万能香水と言っては軽くなりがちですが、本当に万能なタイプの香りを求めるのであれば、価格が張るとしてもやはり品質にこだわりたいものです。
「THÉ MACHA 26(テ マッチャ 26)」の、まといやすいのにきちんと個性がある、といった特徴は一番飽きのこないところでもあります。
おそらく、世界で多くの人が「一生ものの香り」と感じているかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。『LE LABO(ル ラボ)』は他のフレグランスブランドとは一線を画す、本物志向のモダンな香りが揃っています。
『LE LABO(ル ラボ)』が解釈する新しい抹茶の香りも、なんとなく西欧の要素が入った、斬新で「こなれた感」のあるイメージです。
新作「THÉ MACHA 26(テ マッチャ 26)」を傍らに置けば、日常生活がきっとセンスアップすることでしょう。