日本人の5人に1人は、睡眠になんらかの問題を抱えているといわれています。日々の疲れをとって、ストレスをためないためにも、良い睡眠はとても大切ですが、皆さんはよく眠れていますか?
もし、疲れているのに眠れない、眠ったつもりでもなんだか疲労感が抜けないという方は、睡眠の質を高めるために、アロマテラピーを使ってみませんか。
今回は、寝る前に使いたい、リラックス効果の高いアロマをご紹介しますので、良い眠りをサポートするために、ぜひ使ってみてくださいね。
【アロマテラピーが睡眠に良い理由】
なぜアロマテラピーが、良い眠りをサポートしてくれるのか、それは香りの伝達経路に秘密がありました。
香りの分子は鼻の中に入ると、電気信号に形を変えて、脳の奥へと到達します。脳の奥には、「大脳辺縁系」という部分があり、ホルモンの分泌に関わる下垂体、自律神経に関わる視床下部などの部位があります。
これらの重要な部位に直接働きかけることができるので、香りによってリラックスしたり、自律神経のバランスを整えたりすることができます。このような働きによって、良い睡眠をサポートしてくれるのです。
【良い睡眠のために使いたい、おすすめアロマ9選】
自分が好きだと感じる香りを使うのが一番良いのですが、精油の中には、緊張を和らげてリラックスさせてくれるものや、遊眠(ゆうみん)作用といって、良い眠りをサポートする働きのあるものもあります。
おすすめの精油をご紹介するので、ぜひ試してみてくださいね。
1.ラベンダー
ラベンダーは、フローラルな優しい香りで、気持ちをリラックスさせてくれるアロマです。
アロマテラピーの中でも、基本中の基本ともいうべき精油で、初めて買う精油としても、おすすめの1本です。
ストレスを和らげてくれますので、疲れて眠れないという時に使ってみてください。
ラベンダーは、産地によって香りの華やかさが違うので、いろいろ試してみるといいでしょう。ブルガリア産はとても華やかな香りで、夜に使うにはやや強く感じるかもしれません。フランス産のラベンダーは落ち着いた香りです。
好みもあるので、色々な産地のラベンダーを嗅ぎ比べて、リラックスできそうなものを選びましょう。
2.マンダリン
マンダリンは、みかんのような優しい香りです。オレンジスイートよりもさらに柔らかく、小さなお子さんでも使いやすい精油です。
ストレスを和らげたり、心の緊張をほぐして、良い眠りをサポートします。
3.サンダルウッド
サンダルウッドは、白檀という名前で、日本でも古くから親しまれてきた、馴染みの深い香りです。
とても深みのあるウッディーな香りで、エキゾチック系の香水にもよく使われます。
サンダルウッドの香りを嗅いでいると、自然と呼吸が深くなりますので、寝る前の瞑想タイムにもおすすめです。
4.ベルガモット
ベルガモットという名前を知らなくても、紅茶のアールグレイの香りといえばご存知の方も多いのではないでしょうか。
オレンジのフルーティーな香りの中に、ほんのりと苦味を感じるような香りです。柑橘系の香りではありますが、リフレッシュする爽やかな香りというよりも、心を落ち着かせてくれる優しい香りです。
5.ネロリ
ネロリは、ビターオレンジの花から採れるアロマです。ローズのような華やかさとは少し違い、とても優しいフローラル調の香りです。
柑橘系の花なので、優しさの中にも爽やかさが感じられ、不安やイライラを感じている時に使うと、気持ちを落ち着けてくれるでしょう。幸福感を感じられる香りです。
非常に高価なアロマですが、1滴でも十分パワーを持った香りです。
6.マジョラム
マジョラムは、ハーブ調の香りをベースとして、どことなくスパイシーさも感じられる香り。自律神経のバランスをとるのに適したアロマです。
ストレスを感じている時間が長いと、だんだん自律神経のバランスが乱れてしまいます。リラックスしたいのにできない、眠りたいのに眠れないという時には、マジョラムを使ってみてください。
気持ちが疲れている時には、心をほぐしながら元気になれる香りです。
7.ローズウッド
ローズウッドは木から採れるアロマなのですが、ほんのり甘い香りがして、女性にとても人気があります。
非常に丈夫な木なので、家具などにも使われていますが、伐採がすすんで年々採れる量が減っている、貴重な精油です。
ホーウッドがローズウッドの代用品として売られていることもありますが、やはり香りの良さはローズウッドにはかないません。
8.ゼラニウム
ゼラニウムは、赤や白、ピンクなど様々な色の花で私たちを楽しませてくれますが、精油がとれるのは実は葉っぱなんです。
葉から採れる精油ですが、ローズにも似た、甘く優しいフローラルな香りがします。ローズの精油と同じ成分が含まれているので香りが似ているのですが、ローズほど濃厚ではないので、寝る前の香りとしてもぴったりです。
ストレスを和らげてリラックスさせるほか、気持ちを明るくしてくれる香りです。
9.フランキンセンス
フランキンセンスは樹脂から採れるアロマで、古代から宗教儀式などでも使われてきました。オリバナム、乳香とも呼ばれます。聖書にも登場する香りで、古代には黄金と同様の価値がありました。
イライラを鎮め、ストレスでトゲトゲした心を丸くしてくれるでしょう。サンダルウッド同様、瞑想しながら心を落ち着けたい時におすすめの香りです。
呼吸器にも良いので、風邪気味の時にも良いでしょう。スキンケアにも有効で、エイジングケアによく使われます。
【寝る前のアロマの使い方】
では、上記でおすすめしたアロマを、具体的にどのように使えばいいのか、その方法について説明しましょう。
ティッシュに垂らして枕元に置く
一番簡単なのは、ティッシュに垂らして枕元に置くという方法です。あまり量が多いと、香りが強くなってしまいますので、2~3滴で十分です。
1種類でもいいですし、例えばマンダリン2滴、ネロリ1滴というように、いくつかの精油を組み合わせて垂らしてもいいでしょう。
ポイントは、良い香りをたっぷり吸い込むイメージで、ゆっくり呼吸をすることです。目を閉じて、ゆったりと深呼吸をすることによって、心身ともに緊張がほぐれてくるでしょう。
アロマスプレー
アロマスプレーを作っておけば、寝る前に、寝室にスプレーをして香らせるということもできます。
◆アロマスプレーの作り方
1.スプレーボトルに無水エタノール5ml入れます。
2.精油を15~20滴入れて、よく振り混ぜます。
3.精製水を95ml入れます。
4.ボトルを締めてよく振ります。
カーテンなどにシュッシュとスプレーして、香りを楽しんでください。
❇︎アルコールアレルギーまたその他のアレルギー等をお持ちの方は医師・看護師・薬剤師等にご相談の上作成・使用してください。
【まとめ】
ぐっすり眠ることができれば、短い時間でも疲れが取れて、心身ともにスッキリしますよね。なかなか眠れないという方は、今回ご紹介したアロマをぜひ使ってみてください。
今日はどの香りにしようかな?と選ぶのも楽しいですし、良い香りに包まれて、ベッドに入るのが楽しみになるでしょう。

