ステンレスなど金属は、時間の経過とともに不快な匂いを感じやすいものです。

長年使ってきたアクセサリーはもちろん、金属製のタンブラーなど身近なものだけでもたくさんあります。

触れたときに手に金属臭が残ってしまうこともありますし、使いにくいと感じることも少なくありません。

金属の不快な匂いはどうして起きてしまうのか、消し方や原因、匂いを予防する方法について、詳しく解説していきたいと思います。

金属の不快な匂いの原因は

金属の多くで、どうしても発生してしまう不快な匂いがあります。なかには購入してすぐなのに、金属の匂いがとれずに困っている人もいるかもしれません。

そもそも、どうして金属の不快な匂いがあるのか、その原因には大きく分けて2種類あるといわれています。

・金属そのものが持っている金気臭

・皮脂や汗が付着することで起こる金属反応

それぞれどんな違いがあるのか説明します。

・金属そのものが持っている金気臭

購入したばかりなのに金属の匂いがするときは、金気臭かもしれません。

素材となっている鉄そのものが持っている臭いになるので、割合が多いと匂いが強くなります。

合金は、鉄ベースにニッケルやクロムを合わせているのですが、鉄が少ないと金属の不快な匂いはほとんどありません。ただしニッケルやクロムは加工の難しさでも知られています。

ある程度の価格以上でないと作れません。安価なアクセサリーなど金属量も多くなるので、どうしても匂いが気になってしまう人が多いようです。

・皮脂や汗が付着することで起こる金属反応

長く使っている金属などで不快な匂いを感じるときは、皮脂や汗が関係している可能性があります。

タンブラーもそうですし、ステンレス製の水稲なども同様の臭いがします。鉄に汗や皮脂が触れると化学反応が起こります。

そのため「1-オクテン-3-オン」という匂いの分子が作られるようになり、不快な匂いとなってしまいます。

金属そのものから発している匂いではなく、皮脂や汗が付着したことで起こる化学反応の匂いです。

金属の不快な匂いを消す方法は

アクセサリーなど、肌に直接つけるものだと匂いが気になってしまいます。

まだまだ使えるものでも不快な匂いがするからと躊躇してしまうこともあるかもしれません。金属の不快な匂いを消す方法について、紹介していきます。

・重曹やクエン酸に浸ける

金属の不快な匂いは、重曹やクエン酸を使って浸ける方法がおすすめです。ご自宅に掃除用でおいてあるものでかまいません。

重曹やクエン酸はアルカリ性になるので、皮脂などの物質を分解する効果が期待できます。

水のなかに重曹を溶かし、金属を浸けておきましょう。次に、クエン酸を水に溶かし浸けると匂いを分解するので消臭効果が期待できます。

重曹とクエン酸を一緒に使ってしまうと、効果を実感しにくくなります。重曹→クエン酸の順番で別々に使うこと、終わったあとはしっかりと乾かしておきましょう。

・お茶やコーヒーを使う

お茶を飲んだ後の出がらしは、普段であれば捨ててしまうことも多いのではないでしょうか。

お茶やコーヒーには、たくさんの殺菌成分や消臭成分を含んでいます。食品でもあるので、安心して使えます。

お茶のなかに金属を入れて浸けてもいいですし、お茶で軽くこする方法もあります。ほんのりとお茶やコーヒーの香りになりますし、金属の不快な匂いも消してくれるのでとても便利です。

・中和洗剤を使う

金属の匂いが気になるときは中和洗剤を使う方法もあります。界面活性剤と呼ばれる汚れを浮かすための成分が多く含まれています。

金属などの素材にも負担をかけずに汚れを取り除いてくれること、日々のお手入れにも使いやすいのが特徴です。簡易的な金属の汚れであれば十分に使えます。

水のなかに中性洗剤を入れて浸けておきます。取り出したあとか、水ですすぎふき取って水気が残らないようにしましょう。

・お米のとぎ汁を使う

お米を洗ったときのとぎ汁を使って金属の匂いを取る方法もあります。普通のときであればそのまま捨ててしまいがちですが、匂い対策としては有効です。

お米のとぎ汁のなかに含まれている成分に消臭効果が期待できるものがあります。

とぎ汁のなかに直接金属のものを入れてしばらく浸けておきます。洗浄効果もありますし、肌にもいいので安心して使えると思います。

・卵の殻を使う

金属な不快な匂いは、卵の殻を使う方法もあります。匂いの多くは直接こすって落とせるほうが効果的です。

実際にやってみるとわかるのですが、金属の匂いは取れにくく残ってしまいます。特にタンブラーや水筒など奥の部分は掃除がしにくいものです。

卵の殻を細かく砕いて研磨剤にして水と一緒に入れて振ります。そのままスポンジでこすってみてもいいでしょう。汚れも落としやすいこと、研磨剤になるので便利に使いこなせると思います。

・金属専用の匂いとり洗剤を使う

金属の匂い向けの洗剤も販売されています。金属に特化しているので、洗浄効果も高く消臭も期待できます。

さらに匂いの再発防止効果も期待できてスプレータイプになるので振りかけるだけで簡単に使えます。

金属でも合うものと合わないものがあるので、説明書きをしっかりと読み使うようにしましょう。

金属の不快な匂いを予防するには

金属の不快な匂いを取り除いたあとは、また同じ匂いがしないようにいかに予防するかにかかっています。

具体的にはどうしたらいいのか金属の匂いを予防する方法を紹介します。

・使ったあとは汚れを拭く

金属の不快な匂いの原因は、人間の皮脂によるたんぱく質汚れです。そのため、アクセサリーを使ったあとは、こまめに拭くようにして金属の匂いの原因を取り除くのがおすすめです。

金属のものによっては強くこすってしまうと傷になるので優しくこすって、汚れが蓄積しないように工夫しておきましょう。

・水筒などの金属はすべて外す

金属でも水筒など分解できるパーツがあるときは、使ったあとにすべて外しておくのも一つの予防策になります。

湿気が残っている状態だと、カビや雑菌が繁殖しやすくなりますので、外して消毒したあとにしっかりと乾かすのもポイントです。

パーツをつけっぱなしにしていると、部分的に汚れが蓄積しやすくなるので、帰ったらすぐに中身を出すように習慣づけておきましょう。

・中性洗剤で定期的に浸ける

金属の皮脂汚れなど簡易的なものであれば、中性洗剤でも十分にとれます。

汚れがこびりついてしまうと、なかなか取れなくなってしまうので、定期的に中和洗剤のなかに浸けて汚れが溜まりにくくなるようにしておきましょう。

強くこすらなくても落ちますし、ざらつきが気になるときはクエン酸を合わせるのもおすすめです。簡単にできるので、定期的なメンテナンスとして行うようにしておくと安心です。

まとめ

金属の不快な匂いほど嫌なものはありません。サビているような独特な匂いでもあるのでどうしても気になってしまいますよね。

匂いは、主に皮脂などの汚れが蓄積しているものになりますので、定期的にきれいにすることである程度は防げます。

また、重曹やクエン酸、中和洗剤、米のとぎ汁、卵の殻など身近にあるもので匂い対策ができます。

お茶やコーヒーなど普段ならそのまま捨ててしまうようなものにも消臭効果が期待できます。

まずは家にあるものを使って金属の嫌な匂いがとれるかどうかを試してみて、専用の洗剤を検討してみるといいかもしれません。