フランス発のトータルスキンケアブランド、『ビュリー(BULY)』。

『ビュリー(BULY)』はフランスや日本、アメリカ、韓国など世界中に店舗を持つ美容専門店として、誕生から10年経った今でも高い人気を誇る一大ブランドです。

『ビュリー(BULY)』がスタートしたのは今から220年も前の、1803年のことでした。

創業者は、フランス人調香師のジャン=ヴァンサン・ビュリー。

彼の香水とスキンケアは当時から人気を博していたといいますが、店舗は20世紀を目前にその幕を閉じてしまいます。

しかし2014年には、『ビュリー(BULY)』は再び息を吹き返します。

現代風に大変身を遂げた『ビュリー(BULY)』は、唯一無二の世界観であっという間に人気ブランドに成長していきました。

現在、扱うアイテムは多岐にわたっています。

水性のフレグランスからボディケアライン、フェイスケアなどが揃っているほか、その処方も自然派で肌にやさしいものばかり。

なかでも水性のフレグランスは、『ビュリー(BULY)』のアイコン商品といっても過言ではありません。

アルコールやエタノールも使用していないため、“ふんわり香る”と評判です。

こうしてたくさんの香りを有する『ビュリー(BULY)』ですが、23年10月には“異国の夢”を表現した4つのフレグランスが仲間入りを果たします。

今回ご紹介するのはそのうちの一つ、「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」。

地中海の心躍る風景を表現した、とても美しい香りです。

それではコンセプトと香り立ちについて、ご紹介していきましょう。

地中海の記憶を閉じ込めた、水性のやさしい香り

『ビュリー(BULY)』の水性フレグランスはアルコールやエタノールを使用しない、ブランド独自の混和性水溶液です。

そのため香りは、アルコール臭がなくアロマのよう。

肌の上でふわりと広がっていき、やさしい香りがいつまでも持続します。

もちろん自然をリスペクトしたナチュラルな処方なので、肌にもまったく負荷をかけることがありません。

そんな水性香水「オー トリプル(Eau Triple)」シリーズは、芸術的な一面を持つことでも有名です。同シリーズにはボディオイルやボディミルクも揃っているため、ご自宅でも豊かなケアを楽しめることでしょう。

さて「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」は、“太陽が降り注ぐ地中海”を表現した美しい香りです。

香りのメインはレモングラスにオレンジブロッサム、イリス(あやめ)とパチュリ。

地中海の開放的なイメージに、歴史ある風景を上乗せしたクラシックな香りとなっています。

また今回は“異国の夢”を表現したシリーズとして、ほかにも3つの香りが同時発売になりました。

種類は「アンブル ドゥ マダガスカル」、「ミルラ デリトレー」、「セードル デュ リバン」の3つです。いずれも異国情緒の漂う、ミステリアスな香りのラインナップです。

それでは「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」について、次で詳しくご紹介していきたいと思います。

すがすがしさと神秘性の前方に舞う、イリスの可憐な香り

photo:L’Officine Universelle Buly

オー トリプル イリス ドゥ マルト(EAU TRIPLE IRIS DE MALTE)

ノート:オレンジブロッサム、レモングラス、イリス、パチュリ

発表年:2023年

調香師:不明

対象性別:ユニセックス(女性寄り)

「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」のトップノートは、甘みと爽やかさがミックスしたオレンジブロッサムの香りでスタートします。

それはまるで、地中海を突き抜ける風のよう。高度もあり、乾燥したオレンジブロッサムの香りがシュッと鼻腔を駆け抜けていきます。

しかし確かな甘みを感じるのは、ミドルノートで勢力をふるうイリスの存在によるもの。

イリス(あやめ)は甘くパウダリーな香りで、古くから女性用の香水に使用されてきました。

『ビュリー(BULY)』のイリスは、本当に可憐で高貴です。

先のオレンジブロッサムとの相性も良いのか、クラシックでジョイフルな雰囲気をまとっています。

そのクラシックな香りは、地中海沿岸にある教会を彷彿とさせます。

教会の外にはきっと、たくさんのお花が咲き乱れているのでしょう。眼前にはレモン畑も広がっています。

ミドルノートではそんなフラワーブーケを背景に、イリスの香りがクライマックスを迎えます。可愛らしさは消え、イメージは一転、「淑女」に。ドレスでもまとっていそうな雰囲気に、畏敬の念さえ覚えます。

ラストノートではイリスの香りはそのままに、インセンス(お香)と、パチュリの香りが深まっていきます。

ここでは、先のレディらしさに「知性」が加わります。清潔なリネンの香りもします。そのため頭にはどこかヨーロッパの、“格式高いホテルの一室”といった映像が思い浮かぶかもしれません。

最後はパチュリのアーシーな香りが強まり、イリスと合体してフィニッシュ。

「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」が水性香水であることも忘れてしまうほどのインパクトです。

つまり「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」は非常にクラシカルでヨーロッパ的な香りなので、オーガニックフレグランスやアロマとは異なる、香水ならではの満足感を得ることができます。

その格式とクオリティの高さには、『ビュリー(BULY)』の揺るぎない信念を感じます。

エレガントな日に。昼より夜、デニムよりはワンピースに。

「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」は、『ビュリー(BULY)』のラインナップのなかでも飛び抜けてクラシカルな香りです。

そのためカジュアルなルックよりは、エレガントでかっちりとした着こなしに似合うでしょう。結婚式などフォーマルなシーンにもぴったりです。

しかし、オフィスには不向きです。

というのもパウダリーの香りは、プライベートシーンでいちばんの力を発揮するためです。(リラックスした気持ちが大切!)

年齢層は20代後半から上は何歳でも。

ジェンダーフリー仕様ですが、やや女性寄りの香りだと言えます。

また「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」は体温が必要な香りですので、肌が服で隠れる秋冬がもっとも美しく香るでしょう。

いずれにしろこれほど高貴な香りは、ほかのブランドでは中々ないものです。

ボトルの美しさも相まって、いつもの暮らしが一段と優雅になりそうですね。

まとめ

『ビュリー(BULY)』の新しい香り、「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」をご紹介しました。

自然由来のナチュラルな香りは肌への負担も少なく、安心です。

今回の「イリス ドゥ マルト(IRIS DE MALTE)」はナチュラルでもベロアのようになめらかで、高級感のある素敵な香りでした。

みなさまの香り選びの一助となれば嬉しいです。