出典:『Chloe(クロエ)』公式インスタグラムより

2020年10月、大人気の『Chloe(クロエ)』フレグランスに、大胆で鮮やかな新香調が加わりました。

この新作「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」は、ローズノートに心弾むようなタンジェリンの香りがアクセントとなっていて、今までになく活き活きとしたオードトワレです。

アイコン的存在である「クロエ・オードパルファム」の明るく透明感あふれるローズの香りを受け継ぎながら、シトラスフルーツの魅力を再発見することのできる新フレグランス。

「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」のミューズには、映画「ボヘミアン・ラプソディ」でフレディ・マーキュリーの恋人役を演じた英国人女優、ルーシー・ボイントンが起用され、よりガーリーモードな『Chloe(クロエ)』の世界観が完成しました。

「クロエ・オードパルファム」「ノマド」に続き、早くも名香の片鱗を見せる「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」。

今回はこの新作香水の魅力について迫ってみたいと思います。

タンジェリンとホワイトローズの新しい試み

出典:『Chloe(クロエ)』公式インスタグラムより

ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)オードトワレ

トップ:タンジェリンエッセンス

ハート:ホワイトローズ、ブラックカラント(カシス)アブソリュート

ベース:シダーウッド、ホワイトアンバー

調香師:シドニー・ランセスール、ミッシェル・アルメラック

発表年:2020年

対象性別:女性

「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」は、『Chloe(クロエ)』の香調らしい、明るく可憐で、そして透明感あふれるローズの香りを受け継いでいます。

ただ他のフレグランスと大きく違うところは、ここにタンジェリンという爽やかな柑橘系の香りが加わることで良い意味での“化学反応”が起こり、今までになく鮮やかなノートになっているということです。

まずタンジェリンとは、ミカン科の植物でアロマオイルにも良く使用されている、甘くすがすがしい香りが特徴のフルーツです。

その香りは不安などネガティブな気持ちを取り除き、楽観的で軽快な思考をもたらしてくれる効果があるため、古くから北アフリカやヨーロッパなどで重宝されてきました。

おそらく、このトップノートを嫌う女性はいないでしょう。

肌にのせた瞬間、光のように真っすぐで、それでいてちょっとナイーブなタンジェリンの香りが全体に広がります。

はっと心を奪われるような、この香りを嗅いだ時に自分の濁った部分が浄化されていくような、雑味のない天性の品の良さがあるのです。

柔らかく心地よい甘さも含んでいて、あたかもタンジェリンの香りに心が撫でられているように、ヒーリング効果に長けた素敵なトップノートです。

出典:『Chloe(クロエ)』公式HPより

そしてミドルノートではこれぞ『Chloe(クロエ)』!というような美しく上品なホワイトローズの香りが登場します。

ここでゴージャスになりすぎないのは、ブラックカラント(カシス)のビタースウィート感が効いているからでしょう。

“タンジェリン”の部分を期待するとシトラスが立ってしまいそうですが、ここで「ホワイトローズの一番綺麗な部分」と「タンジェリンの、あの胸がキュンとするような、切なさに似たフレッシュ感」が非常に良く調和しています。

エモーショナルかつ気品が感じられるトップ&ミドルノート。

デリケートな、それでいて鮮やかな、そよ風めいたフルーティ・フローラルの香調です。

シダーウッド、ホワイトアンバーのラストノートは程よい知的さとエレガントさを残し、先の素晴らしいミドルノートの余韻を閉じ込めています。

オードトワレなので持続時間はオードパルファムよりも短めですが、それでもしっかりと香ってくれるので重ね付けなども不要です。

「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」のミドルからラストノートにかけての余韻は大変美しいものがあります。

「今日も一日お疲れさま」と自分に微笑みかけて、その香りとともに一日を終えたくなるほど。

この香りをまとっている自分が好き、と胸を張って思えるような、現代女性にとって大切な心のふくよかさを「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」は持っているのです。

「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」をまとう女性のイメージとは

品が良くデリケートな香りですが、ただ可憐で、ただ守ってあげたくなるような女性像を彷彿とさせるものではありません。

今までの『Chloe(クロエ)』にはなかった、新しい香調を持つ「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」は、時代に沿った自由で積極的な女性らしさを表現しているのです。

「自由」「自分らしく」「大胆な」といったキーワードは、最近発売されるどのフレグランスのキャッチコピーにも見かける言葉。

例外なく「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」も「自由な女性」をコンセプトに掲げているのですが、この香りから「自由」をもっとかみ砕いて解説したいと思います。

「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」では、物理的な自由ではなく、心の中の、精神的な自由を極めた、もしくは追い求めている女性像を描いているような気がしてなりません。

出典:『Chloe(クロエ)』公式インスタグラムより

住まなければいけない家、そこに住むために払わなければいけないお金、そのお金を稼ぐためにしなきゃいけない仕事、その仕事をするために通わなければいけない場所、そして周りの目。

現代の私たちはたくさんの不自由なルールの中で生きています。

ですがそのルールを無視して生きることが本当の自由なのではなく、むしろ、その不自由の中で自分はどう楽しむか?与えられたカードをうまく活用して最大限輝ける人こそ、自由だと思います。

今ある環境や仕事も「自分次第で面白くもできる」ということに気づいている女性。

それがベースにあるからこそ、「自分らしく」「大胆な」自分でいられるのだと思います。

この解釈をもって「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」の香りを感じてみると、そこには根底に流れる『Chloe(クロエ)』らしいフェミニンで落ち着いた雰囲気と、反対に誰をも必要としていないような、凛としたカッコよささえ発見できることでしょう。

出典:『Chloe(クロエ)』公式インスタグラムより

シンプルなのに印象深く、スタイリッシュで今っぽい。

何かに闘志を燃やしているわけでもなく、誰かの助けを必要としているわけでもなく、自分なりの「心の丈夫さ」をもって生きている。

そんな精神の豊かさと真綿のようなソフトさを内面に秘めた女性、それが「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」をまとうオーラとなり、香りとなって辺りを包み込むでしょう。

年齢は問わず、どんな女性にもどんなルックにもお似合いになると思います。

心が安定している時にまとえば、「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」の鮮やかで美しい部分が存分に発揮されて、一段と輝かしい自分になれるはずです。

まとめ

2020年代の名香となりうる『Chloe(クロエ)』の「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」。

タンジェリンのすがすがしい香りと、ホワイトローズのエモーショナルな香りが見事に合わさって、今までになくスタイリッシュなオードトワレが完成しました。

『Chloe(クロエ)』ラバーにはもちろん、2本目、3本目の香水をお探しの方にもおすすめしたい最新の香りです。

まとうほど自分が好きになる「ROSE TANGERINE(ローズ・タンジェリン)」、ぜひ感受性をフルオープンにして感じてみて下さいね。