お気に入りの香水を、特別な日のためにとっておこう!と思って、しばらく経ってから使ってみたら、香りが変わってしまっていた、という経験はありませんか?
好きな香りほど、変わっていたらがっかりしますよね。
香水は、とても繊細なものなので、保管状態によって香りが変質してしまうのです。
ではどのように保管すれば、好きな香りをできるだけ長持ちさせられるのか、正しい保管方法について説明しましょう。
正しい保管方法を知っていれば、できるだけ長く、好きな香りをそのまま楽しめますよ。
【こんなところに置くと香水が劣化してしまう!】
まず、香水を長持ちさせるためには、香水が苦手な場所を知っておきましょう。
香水は、アルコールの中に香料が入っているものなので、非常に揮発性が高いのです。蓋を開けた瞬間から蒸発が始まると思ってください。また、天然香料が多く使われているほど、この香料自体も蒸発していきます。
蒸発の速度が速いほど、香水の濃度が変わり、香りにも変化が出てしまうのです。
また、天然香料は時間とともに劣化しやすい物質です。出来るだけ、買った時の状態を保つことが大切です。
高温多湿の場所
香水は温度や湿度の変化が苦手です。
例えば、
・浴室
・キッチン
などは、温度も湿度も高くなりやすい場所です。
高温多湿が何度以上、何%以上なのかという明確な基準はないのですが、目安としては20度以下、夏場は外気温よりも高くならないところ、湿度は60%を超えないくらいが良いでしょう。
直射日光の当たる場所
温度がそれほど上がらなかったとしても、日光が直接当たってしまう場所では、やはり香水は劣化します。
太陽光には紫外線が含まれていますから、窓の近くにある家具が日焼けしたり、お肌が劣化するのと同じく、デリケートな香水は変質してしまうのです。
紫外線には強いパワーがありますので、窓の近くには置かないこと。
また、意外な盲点ですが、蛍光灯も香水にはあまりよくありません。蛍光灯からも紫外線が発せられています。人体には影響がないのですが、微量の紫外線でも香水にはダメージになってしまいます。
香水は光に弱い、ということを覚えておいてください。
【香水の正しい保管方法】
では、どのように香水を保管すれば劣化を防ぐことができるのか、正しい保管方法について、説明しましょう。
香水保管の3つのポイント
この3つを守っていただければ、できるだけ長く、買った時の香りを長持ちさせることができます。
1.冷暗所で保管する
2.直射日光に当てないこと
3.きっちり蓋をしてできるだけ蒸発を防ぐ
冷暗所とは、温度の変化があまりない、風通しの良い場所です。例えば、クローゼットの中とか、寝室のドレッサーの中など、直射日光も当たらず、あまり温度が上がらない場所です。
この3点を守るだけでも、かなり劣化を防ぐことができます。
もし、洗面所など、どうしても光の当たる場所しか置き場がないという場合であれば、棚の中に入れておくとか、窓から遠い場所に置くなど、なるべく光を遠ざける工夫をしてみてください。または、買った時の箱の中に入れておくというのでも良いでしょう。
冷蔵庫に保管しても良い
室内では、どうしても高温になってしまうという場合には、冷蔵庫の中に保管するのも一つの方法です。冷蔵庫の中であれば、温度も湿度も一定で、直射日光も当たりません。
ただ、食べ物に香りが移らないようにしっかり蓋を閉めることと、子供が間違って手にしないように、一番上の棚に置くようにしてください。もしくは、食べ物と間違えないように、専用の容器などに入れて、「香水」であることを明記しておくと良いでしょう。
最近では、小さなワインセラーを用意して、その中に香水を保管している人もいます。ワインセラーは冷蔵庫と違って冷えすぎないため、まさに香水にとっては理想の環境なのです。
蒸発しないようにすることも大事
香水を使ったら、必ず蓋を閉めることをお忘れなく!小さなキャップをなくしてしまう人もいるのですが、吹き出し口から少しずつ蒸発してしまいますので、きちんと締めましょう。
できれば、使うごとに吹き出し口をしっかり拭き取っておくと、汚れからも香水を守ることができます。
蓋をしっかりして、なおかつ箱の中に入れて保管しておけば完璧です。
旅行先ではどうする?
旅行にも香水を持っていく場合がありますよね。涼しい場所ならいいのですが、夏のバカンスなどは要注意です。うっかり窓際や直射日光の当たる場所に置かないように気をつけてください。たった数日でも、劣悪な環境においてしまえば、繊細な香りが変質してしまいます。
部屋に入ったら、冷蔵庫に保管しておくことをおすすめします。もしくは、少量だけアトマイザーに移して持っていきましょう。
【香水の消費期限はどのくらい?】
香水は、どのくらい持つものなのでしょうか?
香水は、化粧品に分類されるため、未開封では3年以上の消費期限となっています。しかし、開封すれば、その瞬間から劣化が始まります。
なるべく早く使うに越したことはない
正しい保管方法を守ったとしても、全く劣化しないわけではありません。日々、香りは変質していきますので、一度開封したら、できるだけ早く使い切ることが大切です。
目安としては、1年以内とされています。保管状態が良くなければ、数ヶ月で香りが変わってしまうこともありますので、できるだけ長く使えるように、保管方法は守ってくださいね。特に、柑橘系の香りがメインの香水は劣化が早いです。
なお、未開封で3年持つというのは、製造されてから3年なので、どの時点で購入したのかによっても、消費期限は変わってきます。
もし、お店に2年も保管されていたとしたら、あと1年しかないということになります。いくら未開封でも、完全に密封されているわけではないので、ある程度、蒸発はしてしまうものです。香水を購入するときには、商品の移動が多いお店(=よく売れているお店)で購入することも大切なポイントです。
香りが変わっていなければ使ってOK
上記の消費期限は、あくまでも目安です。使われている香料によっては、もっと長持ちするものもあります。
実際に香りを嗅いでみて、特におかしいと感じなければ、時間が経っていても使えます。
ブランド物の香水ですと、10年くらい前のものでも使えることが多いので、自分の鼻で確かめてみて、まだ使えると判断できれば大丈夫でしょう。
一度開封したら最後まで使い切る
香水は、開封して使い始めると、ボトルの中で香水が空気に触れる部分が多くなってきます。こうなると、どうしても劣化は防げませんので、一度開封したら、あまり時間をおかずに最後までいい香りのまま、使い切りましょう。
【まとめ】
香水を長持ちさせるには、直射日光と高温多湿を避けて、冷暗所で保管するのがポイントです。
できれば冷蔵庫で保管し、ワインセラーがあればなお良いでしょう。
そして、良い環境で保管したとしても、開封したらなるべく早く使い切ることを心がけてください。そうすれば、最後まで良い香りのまま楽しむことができるでしょう。