世界で大人気の『Jo Malone(ジョー マローン)』。
正式には「ジョー マローン ロンドン」と言われ、1994年にロンドンで誕生したラグジュアリー・フレグランスブランドです。
フェイシャリストであるジョー・マローン氏がお客さんのために、バスオイルを手作りしたことから始まりました。
独自の香りで展開するユニークなフレグランスコレクションと、バス&ボディ用品やホームコレクションで幅広く知られています。
そして、『Jo Malone(ジョー マローン)』には、「フレグランスコンバイニング」という遊び心あふれるコンセプトがあります。
これは、異なる2つの香りを組み合わせて、自分だけのオリジナルの香りを作ること。
1つの香水だけでも十分に香りを楽しむことができますが、その日の気分や服装によって組み合わせを変えることを可能にしたのです。
『Jo Malone(ジョー マローン)』はこれについて、「私たちの香水にルールはありません。状況に合わせて、様々な組み合わせを楽しみながら選んでみてください」と語っています。
今回は、そんなシリーズの中でも春先にぴったりの香り「MIMOSA &CARDAMOM(ミモザ&カルダモン)」をご紹介します。
ヨーロッパの女性にとても愛されているミモザの香りと、その特徴についても触れていきます。
幸せを運ぶ花、ミモザ
1月下旬、まだまだ寒い日が続く西ヨーロッパですが、花屋さんの軒先には黄色く可愛らしい花ミモザが並び始めます。
ミモザは春の訪れを告げる花であるとともに、「太陽」「黄金」を象徴しているもので、冬に豪快な黄色い花を咲かせることから人々に笑顔をもたらしてくれます。
3月8日は国際女性デーであり、そして同時にミモザの日でもあります。
明るく、どこまでも可愛らしい姿は古来から女性の心を惹きつけてやみませんでした。
ミモザサラダ、ミモザカクテルなど食の世界に与えた影響も大きく、砂糖漬けにして食べる地域もあるのだとか。
そして特筆すべきはその芳香です。
みずみずしくほのかに甘い香りがするミモザは香水業界でも重宝され、これまでロクシタンやSHIRO、クロエといった大手ブランドがミモザの香水を作っています。
もちろん、今回ご紹介する『Jo Malone(ジョー マローン)』の「MIMOSA &CARDAMOM(ミモザ&カルダモン)」も、ミモザに焦点を当てた香り。
ローズやピオニーといったスーパースター的存在ではないものの、明るく可憐なミモザをお好きな方は多いのではないでしょうか。
その香りはややグリーンがかっており、ちょっぴり甘くて包容力のあるものです。
ヨーロッパでは日頃お世話になっているお母さんやおばあちゃんに「感謝と愛をこめて」贈られる花であることから、香りもおおらかで優しい女性のイメージ。
女性を視覚的にも嗅覚的にも喜ばせる、可愛いお花の香りです。
フレッシュなミモザと弾けるカルダモンで完璧なユニセックスフレグランスに
MIMOSA &CARDAMOM(ミモザ&カルダモン)オーデコロン
トップノート:カルダモン
ミドルノート:プロバンス産ミモザ、ヘリオトープ、ダマスクローズ
ラストノート:トンカビーン、サンダルウッド
発表年:2015年
調香師:マリー・サラマーニュ
対象性別:ユニセックス
『Jo Malone(ジョー マローン)』の香り全てに共通しているのは、どんなフローラル系ノートであっても、完璧なユニセックスフレグランスであるということです。
「MIMOSA &CARDAMOM(ミモザ&カルダモン)」もその代表的作品であり、トップノートのスパイシーさは、性別関係なく、弾けるような胸がドキドキするようなフレッシュさを含んでいます。
春先にちょっと気分が上がるように、これから始まる新しい生活、新しい出会いにワクワクするような気持ちにさせられます。
そして、ミドルノートでは主役のミモザが登場します。
南仏のタヌロンという、「ミモザ街道」を有する、フランス最大のミモザ生産地で採れた花をここで使用しています。
これの素晴らしいところは、摘んでから2〜3時間以内のミモザを抽出した香料であるということ。
少し青みがかった香りの奥に、蜂蜜のような甘さ。
鼻腔が心地よく感じるちょうど良いフローラル感と、カルダモンの相性が冴えています。
そしてこの香りは、花屋さんで新鮮な花束を購入するときのように気分を盛り上げてくれ、それと同時に「長い冬を乗り越えた」という安堵感にも似た気持ちにさせてくれるものです。
「MIMOSA &CARDAMOM(ミモザ&カルダモン)」を調香したマリー・サラマーニュ氏は南仏で過ごした自身の思い出と、そして冬に現地で見たミモザの鮮やかさの記憶を辿り、「冬の太陽」としてこの香りを作ったといいます。
陰鬱とする冬の終わりにまとうのに最適な香りで、気持ちも一気にリフレッシュすることでしょう。
そして『Jo Malone(ジョー マローン)』はこの香りを、「イングリッシュペアー&フリージア コロン」もしくは「ダークアンバー&ジンジャーリリー コロン インテンス」との相性が良いとしており、コンバイニングするのであればこの二つを推奨しています。
春にはミモザの香水を!カップリング香水としてもベスト
『Jo Malone(ジョー マローン)』の香りはユニセックスであることのほかに、非常に使いやすい「オーデコロン」というのも特徴です。
持続力は香水ほどではありませんが、朝にまとって夕方の仕事終わり重ね付け…
といった方法を気持ちよく味わえるタイプのフレグランスです。
もちろん、季節はミモザが旬の3月、春先頃にぴったりな香りです。
スパイシーさがあるので夏も大丈夫ですし、男性の贈り物としても良いでしょう。
女性がミモザの香りに惹きつけられることから、色気をむき出しにした香りではなく、清潔感と好感度を重視した方におすすめです。
ご夫婦や恋人同士で共有するのにも最適で、気分によって『Jo Malone(ジョー マローン)』の他の香りと使い分けるのもお洒落ですね。
普段使いとしても申し分なく、「MIMOSA &CARDAMOM(ミモザ&カルダモン)」さまざまなシーンで活躍するはず。
ミモザの持っている「幸せを運ぶ」力をお裾分けしてしまいましょう。
まとめ
「冬の太陽」「黄金」「幸せを運ぶ花」と、冬に鮮やかな花を咲かせるミモザを愛でる言葉はたくさんあります。
フランスではミモザを誰かに贈る時、「私がどれだけあなたを愛しているか、誰も分かりはしない」という意味も込められているのだとか。
フレッシュで愛らしい香りを身にまとって、周りの人もハッピーにすることができると良いですね。